#04
フードディレクター 山田英季さん
美味しいお茶とお道具はセットです。お茶のある暮らしを送っている素敵な方々は、普段どんな道具でお茶を淹れているのでしょうか? 気になるあの人の茶道具を拝見。第4回目はフードディレクターの山田英季さんにご登場いただきました。
レシピ開発から飲食店の経営コンサルティング、家電メーカーのプロモーションキャンペーンまで、食を軸に多角的に活躍しているフードディレクターの山田英季さん。「もともと、食にまつわることを全部やりたい! と思って
「朝ごはんが和食の時はお茶、パンの時はコーヒーと、飲み物は食事と合わせて考えることが多いのですが、普段から朝は和食が多いので自然とお茶を飲む機会が多いですね」
「気分によって茶葉を変えますし、仕事柄お茶をいただくことも多いのですが自分で買うなら知覧茶かな。すっきりしているのに甘味があって、昔から好きなんですよね。知覧茶は、しっかりお湯を沸かしてから一度湯冷ししたほうが、甘味が引き立って美味しく淹れられる気がします」
と、日々の茶事の中にも美味しい一杯を入れるための細やかな気配りが光ります。鹿児島県南九州市で生産される知覧茶はさわやかな香りと豊かな味わいが特長で、透き通った若緑色の液色も魅力の一つです。「ガラスの急須やポッドで入れると、色がとてもキレイなんです」と、山田さんの最近のお気に入りは中国のガラス茶器だそうです。
「去年中国旅行へ行った時も色々と茶器を探したのですが、なかなかしっくりくるものがなくて……。これは京都にある西洋民芸の店<グランピエ>で購入したものです。中東っぽくて素敵じゃん! と一目惚れしたのですが、縦に細長いフォルムの中で茶葉が上下に対流する様子が砂時計みたいでいいんですよね。
道具は、使っていて手馴染みの良いものが一番ですね。急須はサイズも大小様々ですが、自分の生活に合った大きさを選ぶのがキーだと思います。それで言うと、これはなじみも良いですし仕事の合間に一人分のお茶を淹れるのにちょうどいいサイズ。色味も見えて僕のいまのライフスタイルにぴったりです」
お茶請けにと、ささっと手作りの小菓子を添えるあたりはさすがプロの料理家さん。クリームチーズを丸めて刻んだナッツをまぶすだけというシンプルなお茶請けは、ぜひ真似してみたくなる手軽さも魅力です。
「ブラウンシュガーをまぶすだけでも美味しいですし、クルミ、ごま、黒胡椒やクミンなどお好みでスパイスをアレジすればお酒のおつまみにもピタッたりですよ」
自宅でのデスクワークも多い山田さんにとって、「頭をリセットしたいときは自然とお茶を飲むことが多い」と言います。
「一口にレシピ開発と言っても、自宅で簡単に作れる料理と手の込んだお店のレシピとでは考え方も違いますし、レシピを考えながらお金の計算もしなくてはいけない。その合間に原稿も書いたりと、マルチタスクが多いので脳のスイッチを切り替えないと良い仕事ができないんですよね。そういう時にお茶を淹れて、頭をリセットしています。実はすごく飽き性なので、同じところにじっとしていられないんです。自宅では、デスクとキッチンをわりと行ったり来たりしています」
静かにお湯を沸かし、丁寧に一杯のお茶を淹れる。その何気ない時間が、山田さんにこの上ないリラックスをもたらしてくれると言います。
「お茶って、すごくパーソナルなものと言うか、空間が狭いと思うんですよね。例えばコーヒーだったら、淹れているとキッチンにコーヒーの香りが漂って空間全体を満たしてくれます。でもお茶って、体感でいうと両手の範囲くらい。湯を注いだときに自分と器の間に漂う茶葉の香り、手のひらで包んだ湯呑みから立ち上る湯気と鼻先の感覚。そんなパーソナルな感覚がすごくリラックスできて、僕は好きなんですよね」
「手のひらに伝わる温かさ、色が綺麗だな、茶葉が良い香りだな。そういう小さな世界と向き合っていると、さっきまでの雑事が無かったことになってフ〜ッと緊張がほぐれていく気がします。そんなとき、穏やかな甘みと香りですべてを包み込んでくれる知覧茶は、リラックスにとても最適なんです」
今回淹れたお茶は…
鹿児島 「ちらん」
温暖な気候と広大な茶園で大切に育てられた、さわやかな香りと豊かな味わいが特長の知覧茶。袋入のお茶を和紙で包装しているので、プチギフト、手土産、お返しなどにもお使いいただけます。

